禁煙したい人必見!禁煙補助薬の選び方

こんにちは。東海地方のドラッグストアで薬局長として働いているちいヒロです。

今回は禁煙を決断したお客さんに提案する薬を薬剤師・登録販売者が何を提案したらよいかについて解説していきます。

なぜ禁煙しないといけないのか

 タバコは慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺がんなどの呼吸器関連疾患だけでなく、タバコ煙中の発がん性物質が全身の細胞に影響を及ぼし、様々な体内のがんへの影響が大きかったり、一酸化炭素やニコチンによって血管収縮を引き起こし、循環器疾患(主に虚血性心疾患、脳血管障害)に大きく関与する。

 また喫煙はインスリン抵抗性を高めるなどの代謝疾患や、ホルモン分泌を低下させるなどの内分泌関係への悪影響もあるので、メタボリック・シンドロームの発症にも関係する。

 さらに喫煙は骨にも悪影響を及ぼします。女性では主に女性ホルモンの抑制効果によって、男性では主にコラーゲン繊維合成抑制によって、骨のカルシウム含有量が剛性が低下してする事によって大腿骨骨折しやすくなる。

ニコチン製剤について

「ニコチン」を補充する事によって、禁煙時に起こるイライラする・落ち着かない・タバコを吸いたくなるといった離脱症状を防ぐ。タバコと違って「タール」や「一酸化窒素」など他の有害物質を含まない為、「ニコチン」の作用だけを置き換える事ができる。

 ただ、ニコチンには血管収縮・血圧上昇を引き起こす為、不安定狭心症や重篤な不整脈を患っている人、3ヶ月以内に心筋梗塞と診断された人、脳梗塞からの回復期にある人には禁忌。

 ニコチン依存症の疑いのある人は禁煙治療に健康保健等の適応が可能となる場合があり、医療用の薬には、依存症利用のためのものがあるため、病院受診を勧めた方が無難。

ガムとパッチの違いについて

成功率は「パッチ」の方が禁煙成功率が少しだけ高いとされているが、使いやすさや好みを優先した方がいいです。

 ガムは自分のタイミングで使うことができる、口寂しさを解消できる、禁煙と同じ「一服の感覚」で使えるのがメリット。使い方としては口の粘膜から吸収させる必要があり。

 ⭐︎ニコチン製剤の「ガム」の噛み方

①ピリッとした味を感じるまで、15回程度ゆっくりと噛む

②頬と歯茎の間に、味がなくなるまで1分以上置く

③これを30〜60分ほど繰り返す

 ⭐︎パッチ剤使用時の注意点

不眠の副作用を起こしやすい傾向にあるため、医療用とは異なり、就寝前に剥がす必要があり。

 貼ったままサウナに入ったり、貼った部分をカイロやカーペットなどで温めたりすると、皮膚からの「ニコチン」の吸収が促進され、副作用を起こすリスクが高くなる。

 以上が解説となります。

皆さんの日常業務の参考になっていただければ幸いです。

参考文献

児島悠史、他:OTC医薬品の比較と使い分け

コメント

タイトルとURLをコピーしました